33期連続増配。国内株をやっている人なら誰もが知っている花王(4452)。次に連続増配期間が長い銘柄でも25年(SPK(7466))であり、連続増配期間としては国内ダントツトップです。連続増配をしているということは、それだけ株主へ還元する意識が高いということ。実際に自分が働いていたら、「いや給料上げろよ」と思ってしまいそうですが、投資家からするととてもありがたい企業なのです。では、今、花王の株は買うべきなのか、自分なりに考えた結果を説明します。
33期連続増配中。22年度の配当金は148円/株
花王の2022年度の配当金は148円/株で、前年度から4円の増配となっています。花王の公式ホームページにも「花王の株主になるメリット」として増配について記載されており、自慢できるほどすごいことだというのがわかりますね。

株価、配当利回りは?
花王のここ10年の株価は下のチャートの通りです。

2018年から2020年をピークに最近は下降気味です。また、配当利回りは下の図の通りで1%~3%いかないくらいの値となっています。

結局のところプラス?マイナス?
ここ10年の6月始値で花王の株を100株購入したとした場合の損益(現在の株価×100+配当金合計―購入時の株価×100)をグラフにしてみました。

これを見ると増配によるコンスタントな配当金よりここ数年での株価の下落のほうが効いているようです。特に株価がピークとなっていた2018年から2020年に購入していたら20万円以上の損失です。また、大きく利益がでている2013年、2014年は現在よりも安い株価となっています。
配当性向は?
そしてもう一つ、2022年度の花王の配当性向は80%を超えています。これは会社が儲けた利益の80%を配当金としているということです。投資家としては嬉しい限りですが、少し心配になりますね。長期的な成長を考えれば新規事業への投資や様々な改善活動にも積極的に使ってほしいところですが。
また、このまま増配を繰り返していくと、いずれ配当金金額が利益を上回り、配当金を支払いたくても支払えないということにもなりかねません。なかなか厳しい状況だと感じています。
まとめ
まとめると、花王の株は33期連続増配中だが、近年は株価が下降傾向。配当性向も80%と高めということになります。たぬのことしてはやはり、株価が下降傾向なのがネック。連続増配株だからといって飛びつかず、株価が上昇傾向になるタイミングをじっと待つことが大切ですね。
コメント